選手宣誓から学ぶ 伝え方の極意(センバツ高校野球97回大会)

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結婚式や展示会のMC、プレゼン講師として活動している岩下利朗です。

今回のブログはちょっと番外編です。


25年の春、 第97回春のセンバツ高校野球大会で行われた、高校球児の選手宣誓をMCの視点で分析してみました。


なぜ選手宣誓の分析を?

ブログを書いた理由は、私は元高校球児であり、純粋に高校野球の魅力をもっと広めたいな、という気持ちがあったからです。


そして、このブログを読んでくださっている皆さんに、「高校野球っていいな」と感じてもらいたい、という気持ちもありました。


また、一番の理由としては、MC・プレゼン講師として、日々「人の心を動かす言葉」に向き合っている私が、今回の選手宣誓にどんなことを感じたのか、をお伝えできたらいいな、と思いました。


参考【選手宣誓 全文】


高校野球は100年以上にわたる長い歴史の中で幾多の困難や苦難を乗り越えながら発展してきました。その歩みを支え続けてきたのは高校野球を愛し、その精神を受け継いできた先輩方です。


大正、昭和、平成、令和と時代が移り変わる中で高校野球の伝統は世代を超えて受け継がれ、私たちは今、大好きな高校野球を続けることができています。そして現在、野球人口が減少する中、高校野球は新たな時代に向かい歩み始めています。


ここで改めて問います。皆さん、高校野球は好きですか。私たちは高校野球が大好きです。先輩方が紡いできた歴史と伝統あるこの大好きな高校野球をさらに魅力あるものに発展させ、未来の高校球児へとつないでいく責任があります。


私たちはいま一度、野球ができる喜びをかみしめ、今まで支えてくれた全ての人たちへの感謝を胸に、仲間を信じ、そして未来のために全力でプレーすることを誓います。


選手宣誓を聞いて涙が出そうになった

今回、母校の壱岐高校が21世紀枠で選ばれたというご縁もあり、今年のセンバツ高校野球をいつも以上に熱く見守っていました。

そんな中で迎えた開会式…

選手宣誓を聞いて、正直、私は涙が出そうになりました。


毎年、選手宣誓は「感謝」の言葉が多く、毎回素晴らしいですが、今年は特に**「感謝の言葉プラス問いかけ」が印象的**でした。


特に「高校野球は好きですか?」という問いかけ。

この言葉に心が動かされた方、多かったんじゃないでしょうか。私の周りでも「あの選手宣誓は良かったよね!」と噂になりました。


選手宣誓に込められた3つの問い

高校野球ファンはなぜ、今年の選手宣誓に、興味を引かれ感動したのでしょうか。(もちろん、毎年素晴らしい選手宣誓であることは前提です)


それは、単なる決意表明ではなく、ファンや関係者に**「3つの問いかけ」を投げかけてくれたから**だと、私は感じました。


それが、以下の3つです。


1. あなたには、忘れられない甲子園の記憶がありますか?

2. 高校野球、このままでいいと思いますか?

3. 一緒に高校野球を発展させませんか?


1. あなたには、忘れられない甲子園の記憶がありますか?

宣誓の中で「大正、昭和、平成、令和と時代が移り変わる中で、高校野球の伝統は世代を超えて受け継がれ…」という言葉がありました。

この言葉は、ただ歴史を語っているだけに見えます。しかし私はそれだけではない、と感じました。


内容をよく見ると、年号を一つずつ丁寧に入れています。

年号を入れなくても、十分に伝わる内容ではありますが、聞いている私たちに**「あなたの思い出はどこにありますか?」**と問いかけてくれているように感じました。


私自身、甲子園へ応援に行きましたが、隣に座っていた方に「いやーあの選手宣誓聞いて、清原のホームラン思い出したよ」と話しかけられ、長々と聞かされた笑、経験があります。

それくらい、人それぞれに「甲子園の記憶」がありますよね。


その思い出を引き出させる…「そうそうあの頃は…」と感じた方が多かったのではないでしょうか。

2. 高校野球、このままでいいと思いますか?

次に、「野球人口が減少する中、新たな時代に向かい歩み始めています」という言葉がありました。

この内容も、直接の問いかけではありません。


しかし私は「未来への不安」をファンや関係者に伝えているように感じました。

実際、少年野球チームは2010年から2024年の間に4割減少している、という現実があります。


お祝いの場である開会式で、このようなネガティブに聞こえる言葉を入れるのは、正直勇気が要ったはずです。

それでも「未来の球児のために、高校野球を残さねば…」という「注意喚起」をしたかったのでは?と感じました。


3. 一緒に高校野球を発展させませんか?

「ここで改めて問います。皆さん、高校野球は好きですか?」

この問いかけに、胸をぎゅっと掴まれた方は多いんじゃないでしょうか。


そして「私たちは高校野球が大好きです。だから感謝を胸に、歴史と伝統を繋いでいく。そのために甲子園で全力でプレーする」という決意を見せてくれたと思います。


その言葉に、「俺も高校野球大好きだよ!一緒に盛り上げたいよ!」と感じた方も多かったのではないでしょうか。

まさに「人の心を動かした選手宣誓」だと、私は思いました。

まとめ:元球児MCとして

私は高校時代、「ノックもう嫌だー!」と愚痴を言いながらも必死に野球をやっていました(笑)

あの頃と比べて、選手宣誓であれだけの覚悟や未来を語れる選手たちに、心から拍手を送りたいです。


短い時間の中で、これだけのドラマを感じさせる選手宣誓。

やっぱり高校野球は人を動かす文化だな!と改めて感じました。


最後に、

「共感できる!」と感じた方は、是非「高校野球の発展」のために、こちらのブログ、動画を広めていただけると嬉しいです!

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